鬼太鼓座(おんでこざ)さん

 もう一ヶ月ほど前になりますが、鬼太鼓座さんの演奏を聴きに行田(いくだ)まで行ってきました。

 行田といえば、埼玉県の行田です。往復3時間くらいかかります。しかしなぜか東京での公演予定が無かったため、はるばる行田まで旅をしてきたのです。もちろん1人で。

 会場ではDVDを買いまして、演奏後に順番待ちをしてリーダー?の吉田敬洋さんのサインももらってしまいました! いろいろ疑問に思っていたことも聞けてよかったです。自分もたまにサインをする立場になって気付いたことですが、サインを書いている時というのは何か話しかけてもらった方が楽なんです。なにげにサインというのはそれなりに時間のかかるものなので、沈黙の中で書くよりもなにかと話しながらの方が気分的に楽なんです。吉田さんには、いくつくらいの歳から太鼓を始められたのか、そんなことを伺ってみました。和太鼓には子供の頃から関わっていたそうですが、鬼太鼓座に入門したのは15年前だそうです。
 座員の方々は、富士山の麓で合宿生活をしながら修行をしているんですよ。毎日山の中を走っているらしいです。


On


 えっ? さて、これは意外ですか? 意外なことですか? 僕には似合いませんか? さくら剛がわざわざ県外までコンサートを聴きに行くなんて、そんなことはやむを得ずする以外に自主的に行うわけがないとお思いですか? 絶対になにかからくりがあるとお思いですか??

 ばーかばーか。ばーかばーか。あほあほあほあほ。そう思った奴あほ。色眼鏡でオレのことを見やがって。色眼鏡っていうのはサングラスのことだな? サングラスで人のことを見るなんて失礼すぎてあほとしか言いようがないな。ばーか。あほー。「イケメンが和太鼓なんて聞くわけが無い」なんていうのは偏見にも程があるんだ。イケてるメンズがはるばる行田市まで和太鼓の演奏を聴きに行くことだってあるんだよ。オレがなによりの証拠だろうがっ!!!

 和太鼓を好きになったのは今年からなので昔のことはよく知らないのだけど、鬼太鼓座さんは15年ほど前の全盛期と比べると規模は小さくなっているとはいえ当時20代で先頭に立っていたスーパー座長のヤスコさんも戻って来たようで、新世代旧世代混ざった魂の籠もったスーパーパフォーマンスを見せてくれます。
 吉田さんのけん玉演奏は思わずため息ならぬ「おおお~~っ!」というため声が出てしまうほど感動的な職人芸です。なにを言っているか全然わからないと思うので、ぜひ次のツアーの機会にはみなさんも見に行ってみてください。そこにはきっと、さくら剛もいることでしょう。さくら剛が、裸にふんどし姿でりりしく登場し、屋台の上で大太鼓を叩き始めるでしょう。ウソです。演奏してるっていう意味じゃなくて、観客としているって意味です。当たり前だろうがっ!!!!

 今年の夏から和太鼓にはまっており、それはなぜか? なぜそこまで?
 それでは、教えてしんぜよう。腕が痛くて指先が動かない中、湿布を貼りまくってまで書いてやろうじゃないか。この覚悟見さらせや。
 そうあれは忘れもしない今年のあの頃。たまたまあるイベント会場であるグループ(鬼太鼓座さんではない)の和太鼓の演奏を聴いて、それをきっかけにはまってしまったのだ。それからだ。だいたい自分が和太鼓の演奏などというものに興味を持つなんてことは次世代に生まれ変わってもあり得ないとわかっていたので、暇潰しに適当に聞いていたわけだ。早く会場に着きすぎてしまってやることがなかったため、演奏を聴くというよりはそこにしか座る場所が無かったのでしぶしぶステージ前のベンチに休憩ということで座ったのだ。休憩したいけど太鼓がうるせーなーなどと思いながら。

 そしてボケーっとその地方の素人集団の和太鼓の演奏を聴いていたら、5分くらい後にはひっくり返るくらい感動していたのだ。えーーーーーっ!!! ウソでしょ!!!! そんなバカな!!! と自分でも予想だにしなかったものに自分が感動しているということに驚きながら感動していた。和太鼓ならなんでもいいというわけではない。その素人の方たちが素人とは思えないくらいすごすぎたのだ。なにしろ、半分以上子供だし!! 見た目はド素人。しかし素人ではない。アマチュアで仕事ではなく趣味なのに、太鼓の「た」にすら興味が無かった引きこもりをひっくり返らせるほどの演奏。そして、それからことあるごとにその人たちの演奏を聞きに1人であちこち遠征するようになってしまったのだ。

 誰かが撮った演奏の動画がyoutubeにあがっていたりするのだけど、こればかりはyoutubeで観ても感動の5分の1くらいしか伝わらないと思う。だからおいそれと紹介はできない。鬼太鼓座さんはDVDを買ってみたものの、やはりDVDをヘッドホンの最大音量で聞いたとしても実際に会場にいるのとは全然違う。会場で目の前で聞くあの内臓までふるわされるような感じは本当に会場でしか味わえない。

 最初に和太鼓にはまるきっかけになったグループさんのことは正直具体的にとても書きたいのだけど、まだ書けない! なんかもったいなくて!! でもここぞという時にはしっかりと紹介したいと思う。あれほどの人たちが町内会の地味なお祭りとか小学校のイベントなんかでほんのチョイ登場で地味に演奏しているのだ。ほとんどの場合見学は無料だ。あり得ない!! どうかしてる!! どういうことやねん!!! しかし見に行く方は助かっている。格安だから。交通費くらいなもんでして。でもあの人たちは絶対にもっと広く知られるべきだと思うので、タイミングを見計らってここぞという時に紹介したいと思う。紹介といってもオレもただの1人のファンであり知り合いでもなんでもないけどその時にはここで書いてしまいたいと思う。
 なにしろタイミングがある。演奏する場所によっても良さが違って来るから。次のイベントはぜひみんなに行ってみて欲しい!という時になったら必ず書きたい。

 そんなわけで、その一番好きな地域グループをきっかけにプロの演奏も聴くようになった私。12月の半ばには、鼓童のコンサートに。1人で。そして、12月24日には「TAO」という和太鼓グループの演奏を聞きに行く。1人で。
 はっきり言って、せめてもう少し開催時期を考えて欲しかった。いくらなんでもクリスマスイブに男を1人でコンサートに行かせるか?? いやいや、和太鼓の演奏なので、軟弱な罪人であるカップルどもは会場にはいないと信じよう。観客も全員硬派な、ズボンの下にはふんどしを装着している男の中の男どもだけだと信じよう。そうでなければいけない。おかげで、当日はクリスマスイブだということなど忘れて熱く過ごせそうだぜ。
 もしクリスマスソングなんか演奏された日には、観客の男一同団結してステージに乱入して暴れるからな。全員ふんどし姿になり団員たちをしばくから。和太鼓の集団でありながら敵性音楽などを奏でる非国民どもの根性をふんどしで叩き直してやるから。バチを奪って叩きまくってやるから。
 和太鼓でどうやってクリスマスソングを演奏? と思うかもしれないが、和太鼓の演奏には必ず篠笛という笛がセットになっているので、奏でられてしまうのである!! 時には尺八も出て来るので、敵性音楽を持ち出してくるのも可能なわけだ。
 観客側にも、もしも日本の心である和太鼓の演奏をカップルで聞こうなんていう謀反人がいたら、すぐに男たちで取り巻きふんどしで吊し上げることを予定している。以上である。
 

関西に行って来ました! 囲碁です!

 三国志祭に参加のため、先週末より神戸に行って来ました!

 しかしその前に、お得意の囲碁についてお話しようと思います!

 僕の旅行記を読んでくださっている方は、さくら剛が大の囲碁好きだということは既におわかりかと思います。ことあるごとに「白か黒か!」みたいな発言をしている僕を見れば、囲碁に対してなみなみならぬ情熱を注いでいるということは一目瞭然、明々白々ですよね!

 そこで、数日前よりこんなニュースに注目しています。囲碁の日本代表の愛称が決定! というニュースです。

http://sankei.jp.msn.com/culture/igo/101004/igo1010041557000-n1.htm

 この件については各ニュースサイトで配信されていましたので、もうご存知の方もいらっしゃると思います。11月にアジア大会に臨む囲碁日本代表のみなさまの愛称、それが「知恵の和ジャパン」に決定したそうです!!

 いや~~。



 まったく……。



 これって、どうなんでしょうか。

 これは日本を背負って戦う、日本代表チームにふさわしい名前なのでしょうか? どうでしょうか? みなさん、どう思われますか??

 ちょっと正直言いまして、なんというか、なんて、なんて素晴らしい名前なんでしょう!!!! 囲碁という知的な頭脳スポーツ、その代表チームの団結と日本精神を短いフレーズの中で表している、芸術的とも言える究極で最高の愛称じゃないですか!!!

 ちなみに、各ニュースサイトでは「東京都の男性が応募した」となっていますが、その東京都の男性つまり愛称を考えた人物は僕でした。これが公式ページです。

http://www.zennihonigorengou.jp/nickname.htm

 自分が名付けたからというわけではなく、もちろんその分思い入れはありますが、それに関わらず代表のみなさんにはぜひアジア大会で好成績をおさめて欲しいです。がんばれニッポン! がんばれ知恵の和ジャパン!! さあみなさんご一緒に、がんばれ知恵の和ジャパン!!! がんばれニッポン!! けっぱれ大和!!

 最初は、この名称はしっくりこないかもしれません。

 でもねえ、それは当たり前なんです。最初からしっくりする名前なんて無いですよ! サムライジャパンだって、なでしこジャパンだって違和感から始まったんです。ドラえもんだって、今でこそドラえもんが当たり前ですけど連載開始当初は「なんだよドラえもんって! ダサい上に意味わかんねーよ! もっとマシな名前無いのかよおい不二雄っ!!」なんて悪評を受けたはずです。「さくら剛」というペンネームだって、名乗り出した最初の頃は違和感ありありで、昔からサイトを読んでくださっていた方はもちろん、自分自身でも「さくら剛」が誰なのかよくわかっていませんでした。書店などでご挨拶をさせていただく時に「はじめまして。さくら剛です」と言いながら、心の中では「誰やねん『さくら剛』って!! わけわからんわっ!!」とセルフツッコミを入れていました。それが今では「さくらさん!」と声をかけられても「なんだい子猫ちゃん?」と余裕で振り返ることができます。

 つまり! この愛称が定着するのはまだまだこれから、代表のみなさまの戦いが始まってからということです。ごきげんよう。

 ちなみにこの世界(囲碁界)に僕が入ったきっかけは、プロの女流棋士さん姉妹である、万波姉妹のファンになったことからです。ああっ、遂に書いてしまった。おお……遂に……。それからというもの僕はNHK杯のテレビ中継や囲碁ニュースには敏感になり、この度の愛称募集の企画にも喜んで参加させていただいたというわけです。

 僕自身は引きこもり界の本因坊ですが、僕にこのように囲碁の世界と関わるきっかけを与えてくださった万波さん姉妹、そしてまた僕の応募した名称を代表チームの愛称として選んでくださった全日本囲碁連合の方、選手やコーチの皆様に心から感謝しています! この名前が僅かでも代表関係者のみなさんのモチベーションを高める材料になってくれたら、とても嬉しいです。

 みんな、この秋は一緒に囲碁日本代表、「知恵の和ジャパン」を応援しよう!! エルオーブイイー!! フレー、フレー、ジャパンだ・い・ひょ・う♪ 

 さくら剛は、囲碁仲間を募集しています。

大奥

※下ネタ注意(後半)

  買い物に行く途中ノラ猫に手を引っかかれ手の甲に穴があきまくったのだが、なぜか傷の周りが蚊に刺されたように不気味に腫れ上がってきている。そしてキモ痛い……。しもやけのようにキモ痛い。もしかして、あの猫は影慶に弟子入りして毒手をマスターしていたのだろうか?? マキロンを手の甲が浸かるくらいブシュブシュかけまくっているのだが、しかしキモ痛いのが治らない。もしかしたら、明日の朝、いや、寝るのが朝なので明日の夜には、オレは冷たくなっているのではないだろうか。あの猫は、オレを殺すために依頼を請け負った仕事人、いや必殺仕事猫ではなかったのだろうか。誰からも恨みを買うような人間じゃないのに。普段から近所の人に挨拶をするし、子煩悩で本当にいい人だったのに、いったい誰が殺したいほど恨んでいるというのか。

 猫だったら指紋とか無いだろうし、人相書き(猫相書き)が出回ってもなかなか犯人を特定するのは難しいのではないか。犯人として猫の絵が出回って駅とか交番に貼られても、むしろ似ている猫がいるということで全国のあらゆるノラ猫を見た人から通報が入って捜査に混乱をきたすであろう。そうこうしているうちに、真犯猫は海外にでも逃亡して依頼金で優雅に暮らしているのではないか。と思ったら、そういえば以前撮影した写真があった。

Image

 こいつだ!! こいつが殺人犯だ!!!

 間違いない。本当にこいつだ。これはもう1年以上前に撮影したものだが、今思えばこの頃からオレの部屋を覗いて犯行計画を練っていたのである。まさか撮影されているとは思っていないだろう。こうなったら、この写真を警察に提出することにしよう。

 全然関係ないが、眼精疲労と戦うために足つぼのサイトを見ていたら、両足の人差し指と中指が目にいいことがわかった。わかったからには、もう昨日1日中いでーいでー言いながらずっと足の指をグリグリやり続けていた。そしたら、今日起きた時から足の指が痛いのなんの(涙)。あまりにもグリグリやりすぎで腫れてしまったようである。揉み返しとかいうのだろうか?? 足の人差し指と中指がキモ痛い。しもやけのようにキモ痛い……。

 これも全然関係なくさらに下ネタだが、先日、「大奥 ~淫の乱~」というタイトルのAVを見つけた。過去に見つけたものでは、「前戯なき戦い」「ヌード・オブ・ザ・リング」「踊る大前立腺」「恋のからさわり」「赤スキンちゃん」などがある。あまりのバカバカしさに思わず「バカだなあ」と笑ってしまうのだが、ふと冷静に考えてみれば、こっちは笑っているようで笑っているのではなく、笑わされているのである。AVなだけに一歩間違えれば非常に低脳な感じが漂っているが、こんなしっくりと笑えるタイトルはものすごいお笑いと言葉の才能が無いと考えられないのではないだろうか。ただのエロい人とか普通の人では絶対にここまでのものは思い付かないと思う。まあなかなか思いつこうとすることもないけど。

 せっかくなので、生まれて初めてちょっと思いつこうとしてみる。流行の物と下ネタを結びつけるわけだろ……えーと。今流行りといえば。

 「山田淫行」とか……、「そんなの陰茎ねー!」 とか……。

 ……。

 ほら、なんとなくやりきれてないでしょ?? スパーンと笑えるようにはなってないんじゃない?? どことなく苦しい。

 だから、つまりAVのそういうタイトルを考える人っていうのは、プロのコピーライターとか放送作家クラスの発想力があって、転職しても普通に才能を転用できるのではないだろうか。いや、むしろ今の時点で本当にプロのライターの人が発注を受けて考えているのかもしれないな。

 流行りのものということで、バドミントンのオグシオを使ってもう1個あまりしっくり来ないのを考えてみたのだが、さすがにそれを書いたらまずいだろうと思うので書かない。だいたい後半2文字を見ればわかると思うが……。

 というわけで、下品から脱却するために下の動画を見てリフレッシュしてください。女性の方が、名前を「矢内さん」というそうです。「これで当たらなかったら、矢内さんを諦めます」。こんなトキメキが欲しい……

女王の呪い

 ルクソールという町、古代エジプトの王都であるが、ピラミッドがカイロならそれ以外はルクソールであり、超ウルトラミラクル観光地である。ルクソール1都市だけで南アフリカからスーダンまでの遺跡や博物館を全て足したより大きい歴史的興奮は味わえる。

 そのへんの感動は旅行記本編の方で躍動感溢れる文章、流麗な筆致で存分に表現しているので、とりあえずここでは述べないが、いや、でもちょっとだけ述べる。

 ナイル川を挟んで東岸と西岸に分かれているこの観光地は、数日間の滞在ではとても周りきれるものではない。町のある東岸には神殿や博物館があり、ルクソール神殿なんていうのはスフィンクスの並ぶ参道や入り口に立つオベリスクやラムセス2世像、そのスケールには度肝を抜かれエジプトの魔力と魅力にやられるのだが、その近くにはカルナック大神殿というエジプト最大の超巨大神殿があるがために、みんなしてルクソール神殿では「いやー、カルナック神殿を見ちゃったからこっちはたいしたことなく感じるね」とか驚愕の贅沢発言が飛び出すのである。そんなことを言われるルクソール神殿、しかしこのルクソール神殿ひとつだけでももしエチオピアにあれば、おそらく日本から直行便が飛び地球の歩き方も「エチオピア編」が単独で出版されるのではないかと思われる重要、壮大、神聖、美麗な遺跡なのである。

 西岸は本当に何日もかけないと見きれない。何しろ墓だけでも何百もあるというのである。別に神父でも墓荒らしでもないのでそんなに墓ばっかり行ってもしょうがないが、なんとか3世葬祭殿とか、なんとかなんとかとか、なんとかの谷とかなんとかの墓とか、ちなみに王家の谷には60以上のファラオの墓があるのだが、1枚のチケットを買うと5人までの墓に入れるというテーマパーク的なシステムで、公開されている墓に全部入ろうと思ったら王家の谷だけでもまる1日かかると思う。しかもツタンカーメンの墓はどのチケットにも含まれていない、完全な独立料金である。ディズニーランドのウェスタンランド・シューティングギャラリーみたいなもんだ。あのネズミとか箱とか撃つやつ。

 そんな中で一箇所、単なる古代の遺跡で済まされない場所がルクソールの西岸の丘にある。王家の谷より随分手前、ハトシェプスト女王葬祭殿という広々とした遺跡があるのだが、遡ること10年前、1997年にイスラム過激派がここで観光客相手に銃を乱射、なんと60人以上が殺されているのである。

 しかしなんとも不謹慎なもので、オレが実際その場にいて思ったのは亡くなった方々の無念や悲しみということはもちろん考えたのだが、それとは別に、殺された観光客の人の呪いとかあるんじゃないだろうか、というしょーもない考えが浮かんでしまったのである。

 当然「呪い」などとそういう不謹慎なことと考えるのは傷ついた方や遺族の方々に対してものすごく失礼であるし、犠牲になった方を冒涜する許されない考えだ。この痛ましい事件を憎み、悲しまなければならない。それが観光客の義務だ。

 だがそう考えて次に思い浮かんだのが、ツタンカーメンのことである。ツタンカーメンの呪いの話というのは世界中で知られている噂だと思うのだが、それってツタンカーメンに対してものすごく失礼なことではないだろうか??? 彼もたったの17歳にして暗殺されたという説が有力なようだし、ツタンカーメン自身、そして遺族のことを考えても、呪いなんておもしろおかしく言うのは非常に不謹慎ではないか。呪いじゃなくて、やっぱりツタンカーメンに対しても冥福を祈らなければいけないのではないだろうか。

 そもそも、王家の谷自体が墓の集団なのに、手も合わせなければ冥福もくそもなくみんなで墓に入って観光をしているという時点で、とっても死者を冒涜している。まあ3500年前に亡くなったアメンホテプさんとか言われても、実感が全然湧かないからどう冥福を祈っていいのかわからんけど……。というかまあそれだけ昔に死んだ人ならば、既に裁きは出ているだろうから今さらもう冥福を祈る時期でもないと思うが。だいたい、博物館なんておもいっきりミイラを展示しているからな……。死体を掘り出してきて観光客に見せて金を取っているのである。いいのかそれは。

 でも考えてみれば昆虫採集している人とか(養老孟司さんとか)も、同じく死体を集めて、というより殺すところから始めて、集めて殺して死体を陳列してるんだよな……。まあオレも旅先で何百匹という蚊や羽虫やハエの命を奪っているし……。うーん、何を書きたいのかわからないまま話は唐突に終わる。

上野のミイラ展

 最近旅行記でエジプトのことを書いており、一応それなりに知的なことを書いとかないとアホだと思われるのがイヤで、エジプト神話から始まって歴代ファラオや遺跡の年代やミイラの作り方などを一通り調べた。調べたら、なんか妙に面白くなってしまい、おもわず上野の博物館で開催されているミイラ展に行ってしまった。

 ミイラ展は、さすがにエジプトから遠く離れた日本で行うだけあって展示品は相当少ないのだが、ミイラのレントゲン検査、作り方やネスペルエンデブーさん(ミイラ展の主役ともいえるミイラさん)の生前の姿、身分、職業、暮らしぶりなどが見られる3D動画があり、ミイラ好きならきっちりと楽しめる造りになっていた。500円の追加で、展示品を説明したテープも貸し出してくれる。しかし海洋堂のミイラフィギュアとか売っていたが、あんな棺に入ったヒョロヒョロのミイラのフィギュアを買って帰って部屋に飾るやつがいるんだろうか。夜中とかこっそり活動してそうで怖い。包丁とか持ち出したりして。

 しかし3Dメガネというのは、かけるタイミングが難しいと思う。会場に入る前に渡されるからといって、外にいる時からかけたらめちゃめちゃダサい。だから、限りなく上映の直前につけるようにし、上映が終了し会場が明るくなったら真っ先にはずさないといけないのだ。もうエンドロールが開始したら外すくらいでいいと思う。それならば3Dメガネをかけている姿を若い女の子たちに見られずに済むというものだ。若い女の子結構いたし。中学生とか小学生くらいの子。家族連れのね。でも中学生だからってあなどっちゃいけないよ。結構巨乳の子もいたんだから。もうそうなったら展示品そっちのけで巨乳の閲覧ね。後ろからついて行くんじゃなくて、前に回りこんですれ違って回り込んですれ違ってを繰り返すのがこういう場合のセオリーね。って何を言わせるんじゃ~~っ!!!!!

 ミイラ展の展示物としては、ネスペルエンデブーくんが入っていた棺や石板(ステラというらしい)、ミイラに必ず添付されている死者の書など。死者の書には、アヌビスという神が、死んだ人間の魂と鳥の羽を天秤にかけて、どちらが重いかを検査するシーンが書かれている。魂の方が重かったら地獄行きになるそうだ。といっても、魂なんてものは存在しないので、「はい、これが僕の魂です」といって何も無い物を差し出して天秤の片方の皿に置くフリをすれば、羽より重くなるということはあり得ない。

 展示物としては、鳥とかネコ、さらに魚のミイラなんかもあった。魚のミイラは、はっきりいってただの魚の干物である。ネコも長細い筒のようになっていてネコっぽくなかった。なんでも手足が体にぴったりくっつけられているということだ。気をつけの姿勢になっているのである。3000年も休めなくてかわいそうだ。貧血で倒れたりしないだろうか。

 展示物では、紀元前何百年に作られた小さななんとか神(ラーとかホルスとか)の像なんてものもあるのだが、それは当時地方から首都のテーベ、カルナック大神殿に礼拝にやって来た旅人へのお土産として売られていたというのだ。しかも、台座部分に購入者の名前を彫るサービスまでついていたそうなのである!! それってほとんど今のエジプトと同じではないか!!! 3000年の間お土産のシステムは進化していないのか……。やっぱり紀元前でも「名前彫りサービス」は別料金が発生したのだろう。で持って帰って1週間もすればどうでもよくなって押入れにしまわれてしまうのである。

 ミイラ展では、親子連れというのも面白かった。これは日本人の親子連れだ。ミイラの棺が入っているガラスケースを覗いていた子供がいたのだが、いきなりその子供の頭をお母さんがパシンと殴った。すると子供は「いたっ!! なんであたまはたくの!!」とたいそうお母さんに怒っていた。「なんであたまはたくの!」ときっちり行為を説明しているところが面白いではないか。普通は「なにすんの!」だけであろう。なんでその子供が叩かれたかというと、『ガラスケースに触れないでください』と注意書きがあったのにベタッと触っていたからであった。え? おもしろくないって? じゃあ次ね。

 その棺の中には包帯で顔面までぐるぐる巻きになったミイラが入っているのだが、ミイラが棺に対して少し小さく、スペースが結構余っていた。そこで別の親子連れが来て、お母さんと子供でこのような会話をしていた。

「ほらお母さん! これ子供のミイラだよ!!」

「子供じゃないの。大人のミイラなの」

「でもこんなに小さいじゃん!」

「でも大人なの!」

 子供が非常に納得のいっていない表情だったのと、お母さんもなんで大人なのか説明できないが無理やり大人ということで話を終わらそうとしているのが笑えた。ね。笑えたよね。

 今こうして古代文明についてさわり程度でも知識を持ってみると、これだけのわずかな展示物でもとても興奮しながら見ることができる。それを考えると、エジプトにいた時などはこの100倍くらい見るものがあって知識さえあればまさに興奮のるつぼだったのに、なんてもったいないことをしたものだと思う。やっぱり観光に行く前にはきっちり勉強していかないと、楽しくも無ければ身にもならないものである。

 ミイラ展のあとは当然1人で上野動物園だ。動物も、みんな仲間と一緒に過ごしていたよ。

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こんな貂蝉はいやだ

先日「ドキッ☆女だらけの三国志演技」について少し書いたことがあるが、張飛や曹操が萌え系キャラで、なぜか全員武将ではなくて少女になってしまっているという不思議な設定のゲームである。趙雲や孫策や周瑜といった元々の美形キャラだけでなく、老将の黄忠すら「ふふっ。ご主人さまったらこんなに大きくして。……わたくしが鎮めてさしあげましょうか?」とめちゃめちゃセクシーでグラマーにエロ台詞を発している。

ちなみに、本物の黄忠はこんな感じである。↓

Kouchu

それがゲームだとこうだ↓

http://www.tactics.ne.jp/~baseson/koihime/chara.htm#kouchuu

あまりにも違わないか??

黄忠といえば関羽と一騎打ちをした時に、矢を放ち関羽の兜を狙って当てることができたほどの弓の名手なのだが、これだけ胸があると弓を引く時に邪魔になってしょうがないはずだ。Iカップくらいあるんじゃないだろうか。黄忠といえばよぼよぼのじいさんのはずなのに、エッチなことが大好きなおねえさんという設定になってしまっている。しかし、よく考えてみれば、こんな黄忠の方が一緒に戦うには楽しいかもしれない。

さらに、三国志で最も美しい登場人物といえば貂蝉である。貂蝉といえば、楊貴妃と並んで中国4大美女に名を連ねる傾国の美女である。董卓と呂布を手玉に取り、結果呂布をそそのかして董卓を殺させて専横から都を救ったという才色兼備な女性であるのだが、たしかに貂蝉の墓に作られていた塑像館の中の人形もとても美しかった。これが少女時代の貂蝉である。

Chousen

そして、その貂蝉が今回の「ドキッ☆女だらけの三国志演義」では、このようになっている。

http://www.tactics.ne.jp/~baseson/koihime/chara.htm#chousen

もし本物の貂蝉もこんなのだったとしたら、きっと董卓と呂布が協力して中国を統一していたことだろう。

なんかこのゲームすげーほしくなってきた……。