昨日のお孫さんの発表を見て、早速softbankに乗り換えようと検討している人がたくさんいるだろう。特に中年以上の方々が多いと思われる。なんといっても、月々2880円で通話料、メール0円なのである。
http://plusd.itmedia.co.jp/mobile/articles/0610/23/news082.html
しかし、オレなんて今既に通話料、メール、基本使用料まで全部0円である!!! なぜなら、携帯を持っていないからだ!!!!
人の電話番号を聞いた時は、ミニノートを取り出して、ペンで書き込むのである。いいだろうこのレトロな感じ。外出する時はその、中国は成都で購入した「工作手帳」と書いてあるノートを必ず持参して、誰かに電話する時は公衆電話を一生懸命探して工作手帳を見ながら電話するのだ。そんなオレを見かけても、中国のスパイだと思って逮捕しないでください。
とにかくどんな相手であろうと、オレにリアルにコンタクトを取るのは不可能なのである。だから、何か作業をしている時にいきなり携帯がピンピコリーンと鳴って邪魔されることもない。携帯がチンマンポーン! と鳴って呼び出されることもない。ギョジョズボバボビッチェ! と鳴って眠りを妨げられることもない。一旦部屋から外に出てしまえば、誰かから連絡されることは絶対に無いのである。外出先でオレに連絡を取ろうと思ったら、誘拐犯みたいにオレが通りかかるのを見計らって近くの公衆電話を鳴らすしかないのだ。でも公衆電話が鳴っててもオレ出ないけど。だって誘拐関連の電話だったらいやだし。身代金の運搬とかわずらわしいことはしたくないから。
さて、この予想外割だが、1月15日までに申し込んだ場合にこの2880円という料金が適用とのことで、ショップには顧客が殺到することと思われる。おそらく、ショップ店員は人生最大の混乱期を今日から迎えているのではないか。
孫社長はソフトバンクの社員にも昨日の発表までこのプランについて伝えていなかったそうなので、当然現場の時給1300円で働いているバイトの若者が知るわけがない。知るわけが無いのに、もう今日あたりから客からの質問攻めだろう。そしてまもなく手続きの開始がやってくる。中年以上のお客様のかなりの数は、「メールはショートメールのみ0円」「他社への通話は通話料がかかる」「夜9時~深夜1時までは月200分までのみ無料」ということを知らずに申し込みをしようとするのではないか。
もちろん、こんなこと↓はほとんどの客が知らないであろう。
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20061023/251575/
実際に支払う金額は、最低の最低でも月々4905円になるようだ。そして無料通話分が無いので他社へ電話をかけるとどんどんどんどん通話料が加算されていき、どう転んでも普通に電話を使っていればこれに数千円足した金額になるであろう。少なくともオレなどは、こんなプランに加入したら普通に使うよりも絶対支払いが多くなる。これはソフトバンクの携帯を持つ友人に昼間鬼のように電話をするのが習慣の人のみが得をする料金体系なのである。
大抵の人はこのことを知らずにショップに殺到するだろう。そして店員の説明を受け激怒するのである。そして茶髪のギャルの九九も3の段くらいまでしか言えないようなアホな店員はまともに謝罪もできず、おっさんおばさんの更なる怒りを買い責任者が登場である。ひどい時は契約をしてしまってから月額料金がauの時代より高くなっていることに気付き、クレームの電話もしくは来店をしたところ2年以内に解約する場合は違約金2万円ですなんて言われて大爆発、そこでも責任者が登場して現場は大混乱である。
これは完全にヤフーBBの歴史を繰り返しているだけだ。ヤフーの立ち上げ時も、超低価格で申し込みが殺到したはいいが半年経っても工事されない、問い合わせのメールを出しても回答どころか誰にも読まれず、問い合わせの電話は番号が公開されていないなんてことになっていたhttp://www.geocities.co.jp/MotorCity-Pit/2699/が、それに準じた混乱が起こるのは目に見えている。いや、別に見えていないけど。今目の前に見えているのはパソコンの画面とキーボードとCD-Rのケースとキンチョールだけだ。ってそんなこと言ってんじゃねーんだよばかやろー!!!!!!
だいたい、1月15日までというくくりは一気に顧客を囲い込むためであって、これが1月15日以降は本当に9800円になるなんてことは絶対にあり得ない。これはこまめに延長するのである。ヤフーBBも、「今月末まで!」となっている期間限定のプランは今まで数年間いつ見ても「今月末まで!」の期間限定なのである。それは期間限定ではなく、普通のプランだ。
しかし、予想外割がどうでもいいとしても結局オレンジプラン、ブループランとそして「他社が値下げを行った場合には24時間以内に対抗値下げを発表」という方針がある限り、料金で比べたらソフトバンクが一番ということにはなるであろう。
なので、サービスや料金体系を自分できっちり理解しており、何かトラブルが起きたら自分でなんとかする、そしてどうしてもサポートが必要になったら演技でもいいからある程度激しいクレームを言う覚悟がある人間にとっては、ソフトバンクが最良の選択であろう。オレももし携帯を持つとしたらソフトバンクにすることだろう。
しかし、
という「24時間以内にさらに値下げを発表」な戦略、これもしauやドコモも既存顧客の流出を防ぐために「ソフトバンクの値下げに対しては、24時間以内に対抗値下げを発表」なんて方針を打ち出したら、ドコモが値下げプランを発表した20時間後にソフトバンクがさらなる値下げプランを発表、その15時間後にドコモが追加値下げを発表、またまたソフトバンクが23時間後に対抗値下げ、となり、いったんどちらかが値下げプランを発表したら怒涛のように料金が下がり始め、だいたい2週間くらいで全社全ての料金が無料になるなんてことにならないだろうか。それどころか、「うちの携帯を使ってくれたら基本使用料として2000円、1分通話するごとに40円差し上げます」なんてマイナスまで食い込んだ料金体系になるかもしれない。そういう場合、ドコモならドコモ同士の通話でも1分で40円もらえるのだから、同じキャリアの通話料が0円のソフトバンクは逆に不利になるという。
そしたら携帯電話がこの世から無くなるだろうな……。