私がココイチのスプーンを使わない理由
先日の朝まで生テレビですが、イラン人の女性の疾走ぶりはすごかったですね。次はいつどこでどんな空気の読めない発言をするんだろうとドキドキしてしまいなかなか番組から目が離せませんでした。
ああいう人をうまくキャスティングするというのがスタッフの方々の腕の見せ所なんだと思います。みんなが物わかりが良く説得力のある話をしてしまったら番組としては面白くないわけですから。視聴者がイラッとくる人材をあえて投入するというのがうまいやり方だと思います。
先月のホリエモンもそうでしたし、TVタックル時代の田嶋陽子先生もそのイラッ役割を担っていました。なに言ってるんだこいつこのヤロウと思いながらなぜか討論に釘付けになってしまう、私やあなたはそうしてまんまとテレビ局員さんの罠にはまっているのです。
今日は日曜、日曜といえばNHK杯囲碁トーナメントですね。司会をしているのは私が日本代表壮行会でサインをもらいそびれた万波奈穂ちゃんです。
ところで、うちにはココイチのスプーンがあります。
「ココイチ」というのがわからない人も多いと思いますのでなんのことか説明いたしますと、ココイチというのは、ライスカリーを扱っている高級レストランでございます。
なにしろいつの日かうちの近所に念願のココイチがオープンしたのでございます。もちろん早々に嬉々としてライスカリーをいただきに参りました。恥ずかしげもなく参りました。ロースカツカレー(&チーズ)を頂戴いたしました。
すると、お会計時にお店様がオープン記念としてココイチ仕様のスプーンをくださったのでございます。
私はそのスプーンを、胸に抱え大切に持って帰りました。
しかしみなさん、不思議に思われていることでしょう。
私が、家での食事の時には一度もそのスプーンを使ったことがないことを。
それはそれはきっとみなさん不思議に思われていることでしょう。
その理由は、こういうことなのでございます。
たしかに、愛着のあるココイチのスプーン、ついつい誘惑にかられて手洗いシンクの下にあるカパッと開けるタイプの収納の中から取り出して、日々の食事時にいろんな物をすくう手立てとして使いたくはなります。
でも、考えてみてください。普段私がココイチのスプーンですくうものは、ココイチのカレーなのです。名古屋に住んでいる頃から、10年以上、ずっとそうでした。
そのココイチのカレーをすくうべきスプーンで、他のものをすくったらどうなりますか。他のものをすくってみたら、ココイチのスプーンですくっているからには反射的に自分はココイチのカレーを食べるのだと心は思い込んでいるのに、実際にすくわれているのはココイチのカレーではない、たとえば麻婆豆腐だったりするわけです。
麻婆豆腐はたしかに美味にございます。しかし、ココイチのスプーンを使っているがため心と体が「今から自分はココイチのカレーをいただくんだ」と思い込んでいる時に麻婆豆腐が口の中に来たら、あれっ、カレーだと思っているのにカレーとかなり違う塩っ辛いものが口内に飛び込んで来て、なんだか気持ち悪いよオエッ。……というふうになってしまうではありませんか。
つまりどういうことですか? こういうことです。私は、ココイチのスプーンは、ココイチのカレーを食べる時だけに使いたいのです。そういうことです。
でも、自分の家でココイチのカレーを食べるということは決して無いので、うちにあるココイチのスプーンは無用の長物でございます(号泣)。
おやまあ、今書いている本が史上初の敬語スタイルの上品な本のため、ブログもつられて敬語になってしまいもうした。旅行記ではないものを書いているのです……