ハンドル名とは……
僕の場合「さくら剛」というペンネームがあり、そろそろこの名前で活動し出して5年近くになろうというところですが、2年前あたりからだんだん自分はさくら剛であるという自覚がでてきて、今では自分のことをさくら剛という名前の人だと思っています。
本名の自分になるのは区役所や病院に行く時くらいで……、あとは、地元に帰った時は学生時代までの本来の自分に戻る気がします。浜松駅の改札を抜けるとそこにいるのはもう全くさくら剛ではない人間です。地元で取材とか受けた時は、そのへんの自覚がこんがらがって自我がなくなりました。誰でもない、AでもBでもないどちらも中途半端な自分というか、ある意味波と粒子の両方の性質を持つ量子になった気分というか。
しかし、現代では、ペンネームとほぼ同じ位置づけである「ハンドルネーム」というものをほとんどの人が持っているのです!
先日mixiのコミュニティを覗かせてもらったところ、あるハンドルネームに強く目を引きつけられたのです。その方の名は「スネ骨折さん」。
名前を見た途端に自分のスネも痛くなりました。そんな名前をつけるっていうことは、間違いなくこの方スネを骨折してますよね?? スネを骨折したことがなかったら、名前を「スネ骨折」さんにしようとは普通の人は思わないですよね? あの剛勇な弁慶ですらちょっと牛若丸にこづかれただけで泣き出してしまったという噂のスネ……、そこを激しく打ちつけ……、骨折するまでに激しく打ちつけてしまったなんて。もう考えたくない。スネ骨折さんの置かれている境遇、体調について具体的に考えたくない!! 考えるだけでこっちまで股間が寒くなってくる!!
たまたまスネ骨折さんが目に付いたことをきっかけに他にも探してみると、コミュ内だけでも「いったいこの人はどのような由来からこの名前になったのだろうか??」と気になって仕方が無くなる名前の人が何人もいた。人それぞれ、みんな意味を込めて名前を決めているのですよね。ただのmixi名といえど、ちゃんとひとつひとうに背景があるのですよね。深いですねどれも。
たとえば「農協牛乳さん」。まずこれは十中八九、農協牛乳が大好きな方なのでしょう。いいや、もしかしたら農協牛乳が大嫌いで、でもカルシウムが不足したら骨が弱くなるし貧血も起こしてしまい体を気遣うという観点から良くないためあえて名前を「農協牛乳」にして、「自分は農協牛乳が好きなんだ」と思い込むようにしているのでは? 洗脳では? それとも、農協で牛乳を作っていた前の彼のことを忘れられなくてこの名前に……
というように名前を見るだけでいろいろ考えてしまいます。
他には、「まご孫さん」。いつもまごまごしてしまう性格の人なのか? それとも孫がいるのか? 初孫(ういまご)が生まれたばかりで、嬉しくて仕方が無くこの名を決めたのだろうか?
「おなかいっぱい大夫さん」。おなかいっぱいの時にこの名前をつけたのかもしれないけど、人はおなかがいっぱいになる時もあればおなかが減っている時もあるはず。それなのに、なぜ四六時中「おなかいっぱい大夫さん」なのか??
さらには、「たまご付きさん」。「たまご大好き」さんならわかりやすいが、大好きではなくたまご「付き」さんである。この方が会社に行ったり人と会ったりする時は、かならずたまごが一緒に付いて来るのだろうか。ご実家が養鶏場で、子供の頃からどんな食事にでも必ずたまごが付いていたのだろうか?
また、ハッとしたのは「sengoku38さん」。かなりタイムリーな名前だ。気にせずにはいられない。
そして思わず「一本とられた!」と思った「一本とられたで賞」をあげたい名前が、「フィジカル強しさん」。多分、お名前が「つよし」さんなのでしょう。そしてきっと、少しくらいタックルを受けても体勢が崩れたりしない、強靱な肉体と足腰を持っているつよしさんなんだと思います。僕は園児のタックル程度でもあっさり転ぶので、まさしく僕とは正反対のつよしさんですね。
次回は、趣味の話はさて置いて「恋愛の話」について書きたいと思います!