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地球滅亡の日

 地球が滅亡するまで、あとたった2年しかないのかもしれない。いや、むしろオレが中南米で見て来た過去からの遺品や伝承は、人類の終焉が間もなく訪れることを確実に示していた……。

 もし明日地球が滅びるとわかっていたら、どうするだろう。人類滅亡の前日、おすすめの過ごし方はいったいなにか。
 とりあえず、銀行強盗でもしようか。もう明日死ぬとわかっていたら死刑もなにも怖くないので、普段したいと思っているけどできないことを思い切ってやってみる格好の時じゃないか。一度「金を出せ!」っていうのやってみたかったんだよね。スタンガンとか持って。覆面かぶって。顔以外は全裸で。顔を隠して体は露出していれば、ますます目撃者の視線が顔からそれるので犯人にとっては好都合なのだ。ただ、逃げる時に見つかりやすいという欠点はあるけれども。
 でも、よく考えてみれば地球が滅びる前日に大金を手に入れたところで全然意味がない。それに、そもそも明日地球が滅びるという日に銀行は営業しないだろう。
 どうせ強盗をするなら、地球が滅びる直前ではなく何ヶ月か前がいいと思う。それならまだ強奪した金を株式投資なりなんなりで使う期間があるじゃないか。とはいえあまりに日程に余裕を持ちすぎて犯行に及ぶと、まだ世の中が正常に動いていて普通に警察につかまって刑務所に入れられてしまう可能性がある。とはいえ滅亡に近づくまでじっと待っていると、お巡りさんや警備員さんももう出勤していないだろうから捕まる心配はないけれど、既に地球は大混乱で金を使うような余裕は無い、もしくは自分が強盗しに行く頃にはとっくに他の強盗や横領によって盗む金すら無いということになりかねない。そのあたりの日程の調整、いつ決行するかという身を削るような強盗のせめぎ合いが、きっと地球滅亡間近には繰り広げられるだろう。

 否(いな)、しかしオレは、そんな殺伐とした中で死んで行くのはゴメンだ。人生という自分の作品を、オレは美しいままで終わらせたい。犯罪なんて冗談じゃない。「最後の思い出に」と、長澤まさみちゃんの住所を突き止めて抱きつきに行こうなんていうやましいことも一切考えたくない。そんなことは。たとえまさみちゃんがそれを望んでいようとも。オレはできない。
 どうせ滅亡が避けられないのなら、オレは、穏やかに死んでいきたい。そう、ただひとつ、生まれ育った浜松に帰って、最後に母の手料理を食べたい。それだけでオレはいい。

 と言いつつ、実際に滅亡前日に実家に帰って母に手料理を頼んだら、母親は母親で「なんで滅亡の前の日にまでおまえの食事を作らなきゃいけないんだよっ!!! わしゃおまえの家政婦かっ!!!! 最後の日くらい私の好きなようにさせろっ!!! おまえが下品な本を書いてるせいで私らまで白い目で見られてるんだからな!! この親不孝ものがっ!!!」と完全拒否される可能性もある(一部ノンフィクションを交えてお伝えしております)。それでも母の手料理が食べたいと、しつこく食い下がったらキレられて「セロリとゴーヤとたくあんとパクチーの酢の物」なんていう渾身のいやがらせな食事をふるまわれる可能性もある。全部オレの食べられないものだ。母親だけに息子の好き嫌いは完璧に把握している分、敵に回した時は非常に恐ろしい。ああそんな人生で最も不味い最後の晩餐はいやだ……(涙)。それなら、もう素直に最近笹塚にできたココイチにでも行った方がいい。最後にカツカレーを食べよう。と思ったけど明日地球が滅びるという日にCoCo壱番屋に出勤して見知らぬ客のためにカレーを作ろうという人もいないだろうな……。
 そう考えると、地球滅亡前日の最後の晩餐というのは自炊以外にあり得ないような気がしてきた。

 まあ本当言うと、晩餐とかどうでもよくてオレは、みんなに感謝して滅亡を迎えたい。ハグをしたい。道行く人々全員と、「おつかれさま!」と言いあってハグをしたい。だから事前に長澤まさみちゃんやフカキョンや木村多江さんが行きそうな道を綿密にチェックし、偶然を装って通りかかりハグをしたい。一度ハグをしたらちょっとやそっとじゃ離れないぞオレは。最期の力を振り絞るから。そのままの体勢で滅亡を迎えてもいいという覚悟だから。1億年後に宇宙人が地球に来て発掘調査をしたら、木村多江さんにハグをした体勢のまま一心同体で化石化した状態で出土しようとしているから。堀越高校とか、宝塚音楽学校あたりに侵入するのもいいね。そうすれば道行く人はみな美女だから、たいてい外れなしのハグができそうだよね。

 バカヤローーーーっっっ!!!!!


 マヤ文明の、パレンケという遺跡だ。

Parenke

 マヤ文明のことを知れば知るほど、怖くなる。
 2000年ほど前に、今のメキシコ周辺の位置に栄えたのがマヤ文明だ。しかし、マヤの人々は20世紀になってようやく近代人が辿り着いた高度な天文の知識を、2000年前の時点で既に持っていたのである。
 最も有名なのが地球の公転周期だ。西洋文明が数百年前まで使用していた暦の1年の日数、小数点以下4ケタまで算出されていた公転周期の数字よりも、2000年前のマヤの人々の計算の方がずっと正確だったのである。他にも月や金星の公転周期など、どのようにして発見したのかも想像がつかないずば抜けた地球に関する知識を、マヤ文明は持っていたのだ。
 計算が正確というよりも、そもそもマヤの人々が、最新のコンピューターでやっと近代人が辿り着いたような計算結果をどのように見つけたのか、本当に計算でそれを見つけたのかということすらわかっていない。これは、マヤの人々が現代人と同じくらい凄かったということでは全然無いのだ。なにしろ、現代にはコンピューターがあり、その他にも文明発祥より5000年以上かけて培った知識や知性や発明品、いろいろある。なんでも揃っている。オレの生まれ育った実家(名家)のようになんでも揃っている。コンピューターやら骨董品やら肖像画やら家政婦やらラジコンカーやら幸せやらありとあらゆるものがなんでも揃っていた。そう、オレが子供時代に手に入らなかったものは、「友達」だけだ。ウソ。
 しかし2000年前なんて、パソコンはおろか電卓すら、電卓はおろかパソコンすら無い。AVすら無い。ディズニーランドも無い。アルパカ農園くらいはあったかもしれないけど。その環境の中で現代と全く変わらない正確な天体運行の計算をするということは、そんなことは現代の人類でも無理だ。現代の博士や教授だって、現代文明に頼っているのだ。コンピューターも望遠鏡も何も無いという中では今に生きている人の中でも公転周期など正確に計算できる人はいないだろう。それをいとも簡単にこなしているマヤの人々は、今の人類よりもはるかに天才的な知能を持っていたということになる。その証拠に、現代の人々がいくらマヤの人々の知識の謎に挑んでも結論は出ず、現代人のレベルでは「なぜマヤの人々がコンピューターも無いのに正確な天文の知識を持っていたのか」ということが全く解明できず、結局「マヤ文明は、宇宙人が伝えたものだ!!」「マヤ人というのは、地球に移住していた宇宙人なのだ!!」という説が生まれてしまっているほどである。

 マヤの人々(一説では宇宙人)の手による像、仮面

Parenke2



Parenke3

 そんな恐ろしい知能を誇ったマヤの人々が、ある予言をしているのだ。
 それは、「2012年12月23日に、地球は滅亡する」というものである。
 メキシコでマヤの遺跡をまわり、多くの発掘品を見て、ひとりの旅人としてオレはその予言から目を背けることはできなかった。地球滅亡の日。マヤの予言の謎。そして中米最大の町メキシコシティで、あるひとつのオーパーツを見たことをきっかけにオレは恐ろしい陰謀に巻き込まれて行くのだが……
※オーパーツ=現代の科学・学問では存在の説明がつかない謎の発掘品や遺跡。詳しくは前回のアルパカのブログのそのまた前のブログを見てね!

 巻き込まれて行くのだが……
 いや、ぶっちゃけ特になににも巻き込まれてはいないのだが………

 とにかく続きは、8月6日にメディアファクトリーから89%くらいの確率で発売されそうな、「南米でオーパーツ探してる場合かよ!!」というわけのわからないタイトルのさくら剛さん著のみすぼらしい本の中に続きは書かれているのです。書かれていなかったら、ごめんなさい。最近物忘れが激しくなっちゃって。地球滅亡について書いたのか、2年前に薬局の女の子(さやかさん)を好きになっちゃった時の告白大作戦の顛末を書いたのか、どっちだかわからなくなっちゃいました。忘れちゃいましたいろんなことを。

クスコ・アルパカ農場

クリックしてね!

Arupaka_3

オーパーツ

Docro

 写真は、ペルーの首都・リマのサンフランシスコ教会だ。教会の地下には、このように何万体もの骸骨が秩序正しく眠るのである。
 このサンフランシスコ教会はリマの旧市街、オレが宿泊していた日本人宿のすぐ近くにあり、その何万体もの遺体が眠る教会からほんの徒歩3分の我が宿は、宿泊者が非常に少なかった。

 本来大勢で一緒に宿泊するはずの、大部屋にベッドが並んだドミトリーで、当時泊まっていたのはオレ1人であった。
 徒歩3分でこんな満員の遺体たちに会える、そんな遺体けな(いたいけな)教会が近くにあるということを念頭に置いた上で大部屋にたった1人だけで泊まるのは、オシッコちびりそうになるくらい怖かった。これが宿泊していた「ペンション沖縄」の大部屋だ。夜中に真っ暗な大部屋にオレ1人だけ……

Heya 

 あはあはは~~ん(号泣)。
 怖い……(涙)。

 ところで、宿の中ではこのように恐怖におののいていたが、しかし外は外でまた、ペルーといえば南米随一の強盗のメッカだ。コロンビアなんかより、ペルーの方がずっと危険だ。コロンビアで怖いと感じたことは一度も無かったが、ペルーはオレの腹の具合も悪ければ本格的に治安も悪い。「首締め強盗」や「タクシー強盗」なんていうものが幅を利かせていて、おいそれとタクシーにも乗れやしないのだ。時折ペルーをはじめとした中南米では強盗がタクシーの運転手を兼業していて、か弱い旅行者を乗せるとすかさず町外れに連れて行き、殴る蹴るの暴行を加えて有り金を奪うのである。

 だから、南米ではタクシーに乗る時もとても用心しなければいけない。乗る前に、必ず運転手に「あなたは強盗ですか? 違いますか?」と確認をしなければならないのだ。急いでいるからといってその確認を怠ってしまったら、何が起こっても文句は言えない。仮に「いいえ私は強盗じゃありません」とドライバーが答えて、それでも実際に乗ってみたら郊外に連れて行かれ身ぐるみはがされそうになったら、それは向こうが悪いのだから「最初にあなたは『私は強盗ではありません』と言いましたよね?」と責めることができる。ちゃんと正々堂々と追及することができるのだ。それでもなおかつ有り金を巻き上げられたとしたら、それはもう完全に相手の過失ということになる。なにしろこちらはあらかじめ確認をしているのだから。しかし最初に強盗かどうかという確認を怠っていたら、それはタクシー強盗を責めるわけにはいかないのだ。責任は五分五分だと言っていい。強盗も悪いが、確認しなかった方も悪いではないか。まあ結局全財産盗られるということに変わりは無いけど。腹へった。カレー食べたい。

 さてそんなペルーでまたも地球の歩き方にも載っていないへんぴな町に強盗に怯え1すじや2すじくらいオシッコを漏らしながら訪れたところ、そこには何を隠そう「カブレラストーン」という謎の超絶発掘品があった。
 それこそ前回のブログで述べた、「人類と恐竜の共存」を証明するもうひとつの重要なしなである。「超絶体験!アンベリバボー」で取り上げられた時にはたまたまオレもテレビを見ており、子供心にその「教科書で習ったことと正反対な歴史の真実」に驚愕悶絶絶叫したものである。オンエアされたのはもうオレが大人になってからだったと思うが、しかし子供心にオレは衝撃煩悶嗚咽したのだ。大人心は今でもまだ持っていないから。

 そのカブレラストーンは、地元の川辺の地中から見つかった大きな石の数々なのだが、それらの石の表面には、「人間が恐竜を狩るシーンの絵」が彫られているのである。そして、専門機関の調査によるとこの彫刻が施されたのは1万2000年前だという。メキシコで出土した6000年前の土偶と同じく、これはまさに「1万2000年前にも恐竜は多数存在しており、人間の狩りの対象となっていた」ということを示す証拠ではないか。このカブレラストーンの存在のつじつまをあわせる説明は、「人類と恐竜が共存していた」という以外に見つからないのだ。
 この石に描かれている恐竜の姿も、象やライオンのそっくりさんではなく明らかな恐竜の形、現代の図鑑でも見られるような「○○サウルス」を正確に表現したものなのだ。それでは、その肝心の彫刻の写真は……! もちろん、2週間後に発売予定(な気がする)のさくら剛の最新刊に掲載されている。掲載されていると、そう信じたい。きっと恐竜の姿が彫られたそのカブレラストーンの写真が新しい本に載っていると、信じてみたい。載せる方向で原稿を作ったはずなので。とはいえ人のやることに完璧なんていうことは無いので、印刷所の人が間違えて本の後半100ページくらいを落丁して作ってしまったり、むしろ著者名はさくら剛でもついうっかり中身を村上龍の小説と差し替えて製本してしまったりするかもしれない。そのあたりは、買ってからのお楽しみであろう。村上龍の小説に中身がすり替わっていたら、それは本来の目的よりも
ずっと良い買い物をしたことになるだろう。上品な世界に生きたいのならば、さくら剛の文章など読まない方がいいのだ。特に小さいお子様の目には触れさせてはいけないのだこんなお下劣な旅行記は。お下劣用語を連呼したりしているのだから。

 ところで、前回と今回で書いた恐竜がらみの謎についてはもちろんあくまで今回のテーマの中のごく一部であるが、そのような「現在の常識ではまったく説明がつかない謎の発掘品」のことを、世の中ではまとめて「オーパーツ」と呼んでいる。例えば未確認飛行物体は「UFO」だし、ネッシーやカッパ、ツチノコや雪男などの未確認生物は「UMA」と呼ばれているのと同じで、現代の学問を基に考えるとまったく存在のつじつまが合わない物体たちのことを、「なんちゃらかんちゃら」の頭文字を取って「オーパーツ」というのだ。「なんちゃらかんちゃら」は英語で、一応正確に言うことはできるけど別にそこには誰も興味ないと思うので略。
 この「オーパーツ」の特徴は、UFOやUMAと違って「実物がある」ということだ。これはとても大きなことである。UFOやUMAはあくまで未確認、せいぜい目撃情報や不鮮明な写真しか無いので想像で語ることしかできないが、オーパーツは先ほど紹介したカブレラストーンのように実物を見て、写真をばしばし撮って、その確実に存在する実物に対してあーだこーだ言うことができるのだ。だから旅行記とのコラボレイシオンが可能なのである。そのおかげで、三国志の時と同じくガイドブックから外れた辺境をあちこち走りまわらされることになり、旅の辛さが2倍になった。現在、こんな「オーパーツ」などというふざけたテーマを我に与えたメディアファクトリー編集部および強欲編集者を、告訴することを検討してゐます。このさくら剛のような社会的弱者を中南米に於ひて散々苦労させたという点で、慰謝料を請求したいと思っております。その際は、ぜひみなさまご署名などで協力願ひたいと思います。僕が南米から書いたいくつものブログ見ましたよねみなさん? みなさんは大切な証人なんです。一緒に戦いましょう。

 今回のひとつのテーマであるオーパーツとはなんぞやということで、いろいろ本も出ていますので、例えばこんなのとか、

読んでみるのもいいかもしれません。amazonで「オーパーツ」と検索してみると他にも多数見つかると思います。

 ただ、それらの本は数多くのオーパーツを少しずつしごく真面目に紹介しているものであり、誰かさんのような下品でぶっちゃけた感想を書いてしまっているものはひとつもありませんが。誰かさんって誰? さくら剛? いやいや、そんなことはない。オレだってちゃんと古代の発掘品には敬意を持っておりしごく真面目に大いなる謎を世間の皆様に紹介しようという意欲はあったんだ。そのような真摯な気持ちで旅と見物に臨んだんだ。でも、黙っていた方がみんなが得をするような正直な感想をついつい我慢できずに言ってしまうのが、オレという男爵の悪い癖なんだ。もう直らないんだこの悪い癖は。オレは人間として欠陥品だから。本当は文芸小説を書いて直木賞を受賞したいんだ。上品な文章を書いて。読書感想文を書きたい。あの頃に戻って。

新刊情報など

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 これは中南米のスタート、メキシコ到着後最初にまともに食べた食事だ。見るだけで当時の先行き真っ暗な絶望的な心理状態が思い出されておぞましい。それでもなんとか自力で道を切り開かねばとこうして食事時にもスペイン語の辞書を抱えてちょっとずつ勉強していたのだ。かわいそうだろうっ!!! 一人暮らしのアリエッティよりオレの方がよっぽどかわいそうだ!! アリエッティよりオレの方に同情して泣いてくれ!!!

 ちなみに来月の頭に発売になる南米旅行記は、いつもの具合のただの旅行記とは少し違った趣向のものなのである。あるひとつのテーマに沿ったもので、どちらかというと過去の本では「三国志男 」に近いものかもしれない。ただ、三国志男の場合も三国志の話が半分くらい、普通の中国でのトラブルの話が半分くらいでややもすると三国志から逸脱したただの中国旅行記になる傾向が強かったのだが、今回もそのような方向でさくら剛は流れゆくのだ。今日も明日もさくら剛は。さくら剛というのはオレのことだ。みきちゃんが自分のことを「みきはねえ~」って名前で言うように、オレも自分のことを名前で呼ぶのだ。みきちゃんと全く同じことだ。

 とはいえ、三国志はあくまで物語でありもともと「三国志」という長い話を知っている方がより三国志男を楽しんでいただけたとは思うが、今回のテーマはそもそも元の知識は全くといっていいほど必要ない。いわゆる「世界の謎」とか下手をすると宇宙人とかそういう不思議方向なもので、もちろん元々その謎の物たちについて知識があれば余計楽しめるかもしれないが、その場の説明をちょっと読んでもらうだけで万民にすぐ何が謎なのか理解してもらえるようなごく簡単なテーマなために、テーマに沿ってはいるけれど本自体の敷居は三国志男よりもインド旅行記やアフリカ旅行記と同じレベルで低いのだ。そもそも、テーマに沿って「なんだこれっ(涙)!」と言いつつもいつの間にか気付くとテーマから外れてごく普通(とはいえさくら剛なりのごく普通の)南米旅行記になっているというパターンが多い。さくら剛はねえ~、そういう書き方をすることが多いの。

 ちなみにいつもそうであるが、今回も普通に原稿を書いていたら当初のページ設定では500ページを超える内容になり、無理矢理行数と文字数を増やして余白を減らして文章を削らずに300ページ強で収まるようにしてもらっている。それでもお値段は据え置きであり著者の立場としては出血大サービスをしている気分だ。でも、それでいいんだ。だってオレはみんなに楽しんでもらうためだけに本を書いているんだから。自分が犠牲になってもみんなが楽しんでくれればそれでいいんだ。中谷彰宏さんは本の中で「仕事は早いことこそが正しい。早い仕事こそが良い仕事だ」ということを書いていたけれど、オレは1ヶ月分くらい必要以上の仕事をしていたことになる。本来は2ヶ月で本1冊分はとっくに書けていたけれど、余計に1ヶ月だらだらと文章を増やしていたのだ。つまり、悪い仕事をしていたのである。なんですか悪いって(涙)!!! 一生懸命書いたのに!! 1日も休まずに!!!

 その肝心のテーマについて、これからブログで何回かさわりの部分を書いてみたいと思う。

 さて。
 それでは突然話が変わるが、

 みなさんは、恐竜というのはいつ頃絶滅したかご存知だろうか?

 そう、あれはたしか6500万年前。巨大隕石の衝突によりはるか太古の昔に恐竜をはじめとした地球上のほとんど全ての生物は一度滅びたはずである。今でも昨日のことのようにはっきりと覚えている。痛かったなあの隕石が当たった時は。

 しかし、本当にその時恐竜は絶滅してしまったのだろうか? いいや、それが実はそうじゃないんだ。だって、それならば、なぜ現代も世界各地でネッシーなどの恐竜の姿をした巨大生物が頻繁に目撃されているのだろうか? ネッシーなんて「ラジコンの船にハリボテをつけて撮影し『ネッシーの写真』だと言って公表した」などという制作者の自白のニュースが一時世界を駆け巡ったが、現代に恐竜がいるかどうかはちょっと今はどうでもいい。だいたい、そういう秘密は墓場まで持って行ってくれよあんた。世界のネッシーファンの夢を壊しやがって。おっさんバカっ!!

 まあ現代にはいるかどうかわからないけど、実はその恐竜、ここだけの話だけど、みんなここで読んだことは内緒にしてくれよ、実は、ここだけの話、恐竜たちは人類が誕生した後、しかも人類が文明を持ち始めた数千年前という最近まで、実は恐竜は生存していたのである!!
 そう、恐竜はつい最近まで、人類と共存していたのだ。これ本当。ウソじゃない。さくら剛ウソつかない。国一番の正直者だから。

 そう、このような大それたことをオレはただ適当に言っているのではないのだ。なんと北中南の亜米利加(アメリカ)大陸には、それを証明する出土品があるのだ!!
 メキシコの、ガイドブックにも載っていない地方都市に「アカンバロ」という町がある。そこには「アカンバロの恐竜土偶」と呼ばれる何百もの数の土偶(フィギュアのようなもの)があり、それこそは今まで我々が学んだ恐竜絶滅についての、また人類史の常識を根底から覆す謎の超発掘品なのだ!

 郊外の山のふもとで発掘されたその土偶は、公式に調査をした結果6000年ほど前に作られたものだということがわかったのだが、なんとその土偶は、ほとんどが実在した恐竜をかたどって作られているのである!!
 ひとつだけではない、いくつもの土偶が首長竜や翼竜や肉食恐竜や剣竜など、近代になってようやくその形が想像されるようになった恐竜の姿を6000年前に土偶として当時の人々が作っているのだ。

 そんな昔の人間が、どう逆立ちしても本来ならば恐竜の存在など知っているわけがなゐではなゐか。恐竜が過去にいたということを彼らは知らなかっただろうし、ましてやどんな種類の恐竜がいたのか、その正確な形まで知っていたわけが無いではないか!! なめんなよコラッ!!! なにも知らないくせにっ(涙)!!!
 ところが、実際にそこにはねつ造ではない、本当に数千年前に作られた、正真正銘の古代の発掘品として「恐竜の姿をした土偶」が多数存在するのである!! 「見ようによっては恐竜に見えなくもない微妙なやつ」じゃなくて、本当に恐竜なんだよこれが!! まいったかテメー!!!

 これはどういうこと? つまり、その当時の人々がそこまで丁寧に、詳細に恐竜の存在を知っているならば、その理由はひとつしか考えられないではないか。そう、その当時、まだ恐竜は滅びていなかったのだ。恐竜は、6000年前にはまだ人類と共に生きていたのである!! これホントだから!!!
 なにしろ、世界の著名な作家や学者や大学教授などが、このアカンバロの恐竜土偶をはじめとした中南米の発掘品を見て同じような説を唱えているのである。
 エジプトのピラミッドができたのが約5000年前なので、6000年前といえばそれとさほど違いは無い、もう人類が文明に目覚め始める頃である。そんな時まで余裕で恐竜はごく普通にそのへんに住んでいたのである。つまり町を歩けば
ノラ恐竜があちこちに闊歩していたのだ。餌付け禁止条例が発令されようとも、ティラノサウルスなんかは勝手にそのへんの家畜や人間を食うからどんどん増殖して地域社会を戸惑わせていたのだ!!!

 これがまだそのメキシコのひとつの発掘品だけだったら、何かの間違いってこともあるだろう。しかし、そのアカンバロがあるメキシコから遙か離れた南米の奥地ペルーにも、また全く別の発掘品として数千年前に恐竜と人類が共存していたことを証明するものがあるのだ。それはテレビ番組の「仰天体験!アンビリバボー!」でもメインテーマとして取り上げられたほどの確固たるものだし、その他南米以外にも世界各地に人類と恐竜の共存の可能性をほのめかす発掘品はいろいろとある。ただ、最も著名で信憑性がありわかり易いのが、そのメキシコとペルーのものだ。もちろん、ペルーの方もさくら剛は訪ねることとなったぜ。訪ねたくなかったけど。
 検索をすればその噂の土偶などの写真はいくつか見られるかもしれないけれど、でもダメよ。所詮あちこちのサイトに掲載されているものなんて、どこかから無断で拾って来た代表的な数少ない有名土偶の写真だけで、説明だってありきたりのものなんだから。なにしろその現地に行って実物を見て今まで全くどこの本でもサイトでも掲載されていない写真を多数自力で撮って来た、このさくら剛が2週間後に出版する新しい旅行記に勝るものなんてネット検索なんかでどこを探しても見つかるわけが無いんだから!! えっ、そりゃもうそうなったら買うしかないねそのさくら剛の旅行記とやらを!!

 当然、写真だけでなく、本当に人類と恐竜は共存していたのか? この発掘品が我々に訴えかける真のメッセージとは?? という謎に真っ向からさくら剛(関ジャニ∞)がチャレンジしているわけだが、しかしそもそもこの「アカンバロ」なんていう町は最初に書いたがガイドブックにも載っていない町であり、メキシコは英語が全く通じないし、そんなところへ見知らぬローカルバスを乗り継いではるばる辿り着くまでにこの引きこもりのオレがどんなに心細い思いをしたと思ってるんじゃテメエワレッッ(号泣)!!! どんだけ辛かったか!!! 旅の最初の最初の最初から(涙)!!! マジで(号泣)!!!

 まあだいたい中南米の観光地なんてところは観光され慣れしていて誰が行っても無難に観光ができるわけであるが、オレなんかは超極悪なこの世のものではない人の心を持たないメディアファクトリーの変人編集者のせいで言葉も全く喋れないのにそのような辺境に飛ばされ、おかげでいつものようにろくな目にあわず右に転んで左に転んで腹を壊して吐いて無駄な苦労話旅行記を書くハメになり、そして目的地に着いても有名なピラミッドなどの訪問記というよりはそういう謎の、人類と恐竜の共存だの地球滅亡だの宇宙人飛来の証拠だのわけのわからないものの紹介やツッコミや検証をさせられるという、そういういつにもましてごく一般的な南米旅行記とは違った、わけのわからない本になっております。本来7月発売予定でしたが、ドラクエ等と同じく完成度を高めるために半月発売が延びました。あとは、最後にオレが契約書にサインさえすれば2週間後の発売は決定するんだ!! 
 どうしよっかな~~。サインしよっかな~。やめよっかな~~。またamazonで星ひとつのレビューとか書かれたら超傷つくから、それならいっそのこと発売をやめた方がいいかな~~。謎の発掘品の写真たちはPCに入れたまま自分だけで楽しもうかな~~(涙)。

 ツイッターの方でもタイトルやもろもろちょくちょく書いて行こうと思います。でもやめようかな~。怖い。自分の文章が人に読まれるのが怖い……

イベントありがとうございました。

 先日のイベントでは雨の中ご来場いただきましてありがとうございました。

 ギザギザのお菓子など、頂戴いたしましたものは大切に日々食べさせていただきます! お菓子最高です!

 話し慣れという以前に人前に出ることに慣れていないのであたふたするばかりでしたが。緊張のピークは、出番待ちの間でした。ドアの手前で登場を待っている時が最も緊張でめまいがしていた時です。出て行ってからはむしろ話さなきゃいけないっていう気持ちが脳を占めているおかげで緊張に気を使っている余裕がなく、あれよあれよという感じでした。お見苦しいものを見せてしまったことかと存じます。失礼いたしました。

 アンケートも拝見させていただきましたが、特に悪いことは書かれておらず胸をなで下ろしました。ただ、「イメージと違って自信家だった」というご指摘には、やばい!ばれた!!とちょっと取り乱しました。「ギャグの書き方」なども調子に乗って偉そうに喋ってしまったのでまずかったかな……

 感想のメッセージなどもいただいておりますものは返信をさせていただきたいと思います。ちょっと今日あたり元気がないので少しあとになるかもしれませんが、ご容赦ください! とはいえ元気がないのはいつもなんですけどね。もともと元気がない人生なんですけど。夏だけど。

 どうもありがとうございました~!

お知らせ

 はやトークイベントがあと2日まで迫って来ました。当日まで体調を崩したりしないよう、僕の代わりに喋ることになっている影武者の方には強く注意しておきます。お越しいただけるみなさま、どうかこんな人に期待しないでくださいね。期待は毒なんです。そもそも表現者たるもの、無難にトークを終わらせるよりも突飛なことをし出す方が天才っぽいではないですか。映画でも、たしかずっと青い画面ばっかり映しているのがあるんですよね。映像のない映画があるのなら、何も喋らないトークイベントがあってもいいのではないでしょうか。最初から最後までただ黙ってみなさんと2時間向かい合っているという。そんなのは、喋るよりずっときついんだよ。
 しかし遠くからわざわざ長距離バスや飛行機なんかで来てくださる方がいると考えると、交通費分もなにか面白いことを話さなきゃなと強迫観念に襲われるのですが、よく考えたら交通費はバス会社や飛行機会社の収益になるだけなんですよね。あくまでも交通の費用は交通の会社から与えられるサービスに対して支払うものということで、高い交通費払って全部で3万円も使ったのに全然3万円分も面白いこと聞けなかったぞてめえ!!とか僕を責めないでくださいね。その金額のうち9割以上はバス会社が取っているわけなので、僕の話がつまらなくて金返せと思ったら僕じゃなくてバス会社を責めてください。

 ところで、当日はもちろん悪筆乱文乱筆でよろしければサインなどいくらでもさせていただきますが、夜のイベント終了後ということもありまして、恐縮ですがみなさまと個々にお話させていただく時間などはおそらくないであろうことと思います。どうかご容赦くださいませ。例えばそこでmixiネームやツイッターのアカウントなどを教えていただければ、webを通じてなんらかの形で絡ませていただけることはあるかと存じますので、そういった形でお願いいたします。まあ、当日いるのは本人じゃなくて影武者だし……。というのは、冗談です。

 とか言っている間になんかきました。アフリカなんて二度と行くか!ボケ!!
 この題名は!! 題名全然違いますが以前幻冬舎から発売された「中国初恋」の文庫版です。ところが、実は単行本の時にあまりに文字をぎちぎちに詰め過ぎていて、そのまま文庫にすると600ページ近くなり価格も高騰してしまうということで、今回は!! トラックの荷台に揺られて恐怖の犯罪大国ケニア脱出までの、単行本の前半部分を収録したものになります。そして、アフリカなんて二度と行くか! ボケ!!がそれなりに売れた暁には!! 後半がすかさず登場する予定です。店頭に並ぶのは、来週からです!! 今週中は手に入りませんのでご注意ください!! トークライブの前に入手することは不可能です……。本人も持ってないですから。それにしても今回もいつにも増して強烈な表紙だなあ……(涙)。

 

どうしても

 これだけはみんなに見て欲しいというドラマがあります。見て欲しいという気持ちを抑えられない。これはただ単なるおすすめドラマ情報なのでわざわざブログで書くのもどうかと思ったのですけど、これはあまりにも傑作なのでみんなが見たらいいと思うのです。いろいろ学ぶこともあるし。ちょくちょくドラマにはまることはあるけれど、これはもう過去最高傑作の部類です。ほんとに素晴らしいドラマ。こういうドラマをもっとたくさん見たい。勇気づけられるし、心を打たれるし、なにかしら見た人の心を成長させると思います。もう書かずにはいられない。江口洋介が好きとか嫌いとかいうレベルの話じゃなくて、イケメンの男には抵抗あるぜという反乱気質の人でも一度見始めてしまえば必ず「なんじゃこのカッコよすぎる江口洋介は~~~~~~っっ!!!!」と惚れてしまうこと間違いなしです。このドラマを見られただけでも、今の時代に生まれてよかったなと思えます。このドラマがある時代に生きることができて。

 ともかくこれは人類のために、みんなが幸せに生きるために一度見るべきドラマだと思うのです。30年以上生きてきましたが、これほどのドラマには他になかなかお目にかかれません。見て見て! お願い! ドラマが嫌いでなおかつ美男子が嫌いという人、僕もそうでしたが、しかしこれはもう特別です。ひとつ僕の顔に免じて、騙されたと思って一度見てもらえませんでしょうか? 損はさせません。これを僕は世界中の人に見て欲しい! こんなに面白くて、毎日ストレッチの時にドラマを見てストレッチが終わったらテレビを消すのだけど、これだけは話の途中で停止することができないんだ!! 引き込み方が尋常じゃないんです。マスコミはどうのこうのと、マスコミはアホだーバカだーテレビ局なんてクソだーというけれど、こういうドラマを作る人もいるんだと思うと関係者の人をまことに尊敬したくなります。大丈夫、僕も恋愛ドラマは超苦手ですがこれはそういう男女の恋愛とかそういう軟派な要素は全く無く、老若男女万人がはまれる、正当派であり超硬派で良質なドラマです。これこそがドラマといえるものだ。イケメンだけじゃない、宮迫に大泉に香川さん渡辺さんなど脇役の方々もいい味を出しすぎです。あわわわ……すごすぎる……もうダメ……

 でもドラマを見て見てと言ったって、ツタヤに行くのも面倒くさいしお金がもったいないし、なんてきっと大抵の人はそう思うでしょう。でも、タダで見れるとしたら? しかも出かけなくても借りられるとしたらこれはもう見ない理由が何も無くないですか? それは簡単です。宅配レンタルのお試し会員になればいいんです。1ヶ月無料で8枚まで借りられて、ただネットで注文するだけで自宅に届きますよ。8枚分借りたら解約なり休会なりすれば結局料金はかかりませんし。ツタヤ www.discas.net

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 最新のものは一昨年くらいにやっていたシリーズ4なんですが、シリーズ2から順番に見ることをお勧めします。続き物なのにどのシリーズも完璧にはまれるってそんなバカなことがあっていいのか!! ったらありゃしない!! ああすごいこのドラマ。シリーズ1はDVD化されていないので見ることができません。しかし僕も2からでしたし、前のシリーズを見ていないとわからないことなんてひとつもないので、断然2からで大丈夫です。シリーズ3も半端じゃなく大変に良かったです。ああ、思い出すだけで……もうニコニコ動画なんかでサントラを聴くだけで涙ちょちょぎれますから。見ちゃいなよ。これがシリーズ2の1巻です。http://www.discas.net/netdvd/goodsDetailN.do?pT=0&titleID=0081578449

 見ちゃいなよ。ユー見ちゃいなよ。悩みがある人も無い人も、寂しい人も楽しい人も、ユー見ちゃいなよ。うっ!!! みなさんにこのドラマをおすすめすることに力を使い過ぎて、もうダメだ……もうオレはダメだ……。でも、この素晴らしいドラマをおすすめすることができたなら、それでいいんだ。たとえここで力尽きようとも。何を言われようとも。これはおすすめしなければならないと思ったんだオレは。万難を排して。mixiのレビューとかも見るといいよ。第2シリーズ 第3シリーズ どうですか。ここまで「最高だ」という言葉が並ぶレビューがありますか? ここまで絶賛されるドラマがあるというのですか他に?

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