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ゲリラ

 ご注意:食事中の方、または食前食後の方は決して読まないでください。腹の調子が悪過ぎる。帰国して2回目の、超爆裂な爆発級の下痢になった。先月までの、中南米諸国でももちろん猛烈な下痢には何度かなっていて、1月1日の夜中には別に何も悪い物は食べていないのに疲労が溜まり過ぎて腹激痛に襲われ、ペルーの国境近くの町でシャーーーーッと尻からおしっこを出しながら体を折り曲げて泣きそうになりながらトイレにこもった。特に旅の後半はもう体力も精神力も空になっているから下痢三昧、下痢漬けの日々であった。「下痢漬け」というお漬物があったら食べたいな。「さくら剛ブランド」の下痢漬けも開発したい。

 しかし、今までの人生であればそんな尻からひたすらこげ茶色の水が飛び出るような猛烈下痢は海外にいる時だけの限定品であったのに、今回はなぜか帰国後、しかもまだ帰国から1週間ほどしか経っていないのにそんな下痢にもう2回もなっているのだ。今が2回目で、もう発症してからとっくに10回以上はトイレに通っている。なんだかわからないくらいひどいゲリで、ゲリゲリビチャーー!! と液体が尻からとても勢いよく噴射されるものだから跳ね返った茶色いお水(略してお茶)があちこちに飛び散り、下半身中が汚水まみれになってしまったじゃないか。何をするんだよ!! つけたばかりの便座カバーももう取り替えなくてはいけないんだ。
 下痢に腹痛にで、ただ部屋でじっと我慢しているだけで何も出来ない。執筆活動もなにもあったもんじゃない。このブログを書くのですら腹痛で体を丸めて繰り返し途中でトイレに行きながらもう3時間もかかっているんだよ。ブログを書く以外に何かしようと思っても、トイレットペーパーで下半身を丁寧に拭くことでもう精一杯だし、ブログを書いて下半身を拭けばそれだけで1日が終わってしまうのだ。例えば中米での1日は、朝グアテマラの宿をチェックアウトして別の町に移動して行列に並んで教会の名物・黒いキリスト像を見物し、それから乗り合いバスで国境に向かいホンジュラスに入国、そのまままた何度かバスで移動して次の国境からエルサルバドルに突入、強盗に怯えながらボロバスに3時間乗って首都のサンサルバドルに到着、宿を探してなんとかチェックインし、夕食がてら少し外の様子を探りに散歩に行こうなんて思って出かけたはいいけどやはり人気が少なく危険度MAX状態のイヤな予感がしたのでメシは諦めて逃げるように宿に戻り、宿にあったテレビでメキシカンプロレスを見る、なんてことを1日でやっていたのだ。大荷物をかかえて、5回もバスを乗り換えて隣の国に入り更にまたその隣の国まで到達するなんてことを、1日でしていたのだ。それが今日なんて、部屋から1歩も出ずに隣の国どころか到達したのはPCデスクから10歩で行けるトイレだけである。この移動距離の違いはなんなんだ。パスポートすら必要ないじゃないか。

 とはいえ、気分的には今自分が激しい下痢になっているということが、無性に幸せに感じたりもする。だって、ここは日本そして自分の部屋なのだ。こんなにハッピーな気分の腹痛があるだろうか!! こんなに精神的にリラックスして臨める腹痛があるのだろうか!!!
 10回以上トイレに駆け込んでいるといっても、毎回トイレに入るごとに、1回トイレに入れば1回幸せを、オレは感じるのだ。だって、トイレが、キレイなんだから!!! ついている汚物はただ自分の物だけなんだ!!! 下半身をぬぐったトイレットペーパーはそのまま便器に流していいんだぞ!!! 紙を流してもトイレが詰まらないんだよ!! 美しい便座そして便座カバーがついているから中腰の体勢で耐えることはもちろんトイレットペーパーで何度も便座をふいてなおかつその便座に折りたたんだトイレットペーパーを敷いてその上に狙いを定めて尻を下ろす必要も無いんだ!!! トイレから出たって他の旅行者なんていないから、はじめから全て脱ぎ捨てて全裸で出入りを繰り返してもいいんだ!!! わざわざトイレの中でパンツを下ろすなんて面倒くさいことをしなくてもいい!! 常に全裸でいればいいんだ!! そしてレバーを捻れば必ず満足な量の水が流れる!! クスコのペンション八幡のように10人以上でひとつのトイレをシェアして、しかもいきなり断水でその共同トイレが流れなくなり雨水をバケツで受け止めてその水をペットボトルを半分に切った手作りコップで何度も便器に移植してそれでなんとか黄色水や茶色水を中和させて場を凌ごうというようなそんな地獄絵図思い出したくも無い地獄の中の地獄の状況とは全く違うんだ!!!!

 日本のトイレ万歳!!! 自分だけのトイレ万歳!!!

 旅先では腹痛、下痢というものは我を地獄へいざなう絶望の使者であるが、これが日本の自分の部屋であれば清潔なトイレをなんのストレスもなく汚しながらああオレは日本に本当に帰って来たんだなとつくづく幸せを噛み締められるという、日本での下痢というのはオレにとっては天国からのメッセンジャー、幸せ配達人なのである。

 とはいえ帰国後1週間のうちに2度も究極クラスの下痢になっており、最初の下痢はおもしろ三国志さんと一緒に焼肉を食べに行った次の日、2回目は今日、これまた昨日は友達と一緒に外で中華料理をたらふく食べたのだ。
 つまり、豪勢な食事の翌日は今のところ100%、半端ない下痢になっている。オレの体は、4ヶ月ずっとろくなものを食べていなかったものだから、もはや焼肉などという人類の至宝・高栄養高カロリーの上品な食品を消化するようなハイレベルな働きが出来なくなってしまったのである。4ヶ月の南米暮らしの結果、胃腸が「どうせ今日もフライドチキン3本くらい消化すればいいんだろ? 追加で来るとしてもせいぜいピーナツかプリングルスくらいだぜ。そんなもんオレたちが本気を出すまでもないっつーの」というように油断しきっておりどんどん堕落、その結果日本のおいしい食べ物に対応出来ない貧弱な胃腸になってしまったのだ。
 もしもこれからもずっとこんな状態が続けば、どれだけ食べても食べ物が栄養として吸収されないものだから食べても食べても太らなくて好都合だ。嬉しいなあ。

 そうそう、それで今日は、ひとつみなさんにお知らせがあるんです。
 3月の1日から31日まで、啓文堂書店さんで「雑学文庫ダービー」というフェアが開催されており、「インドなんて二度と行くかボケ! 以下略」がラインナップに入っているそうなんです。
 啓文堂さん全店で、フェアのコーナーにインド含めたラインナップ文庫本が並べられ、その10数冊の中で1ヶ月の売り上げを競っているということです。
 ラインナップには文庫になる前からバカ売れした有名な本も入っているらしいのですが、でも、もうそんなに売れた本はいいじゃないですか。今回のフェアくらい、名も無いインド旅行記に取らせてくれてもいいじゃないですか。

 今月は、僕の誕生日なんです。

 いつも、1人で部屋の中で過ごす誕生日。今日が誕生日だなんていうことを必死で忘れようとする、いつもの誕生日。でも今年くらいは、プレゼントが欲しい。
 雑学フェア第1位、という誕生日プレゼントだったら、素敵なのに。

 啓文堂書店さんは首都圏に展開している書店さまです。このように http://www.keibundo.co.jp/shop/
 もし店舗のお近くにお住まいの方、お近くを通られる方がいらっしゃいましたら、店内フェアコーナーにて様子を見ていただけるとありがたき幸せに存じます。

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