レッドクリフ(赤崖)
先週三国志サイト「英傑群像」の管理人様に声をかけていただいて、「三国志祭」というイベントで神戸および大阪に行って来た。神戸、そして大阪と、東京の引きこもりとしては異国の地のような気がしたが、新幹線で行ってみるとめちゃくちゃ近かった。デリーからバラナシに行く五分の一の時間で神戸まで行けるではないか。
そんなわけで、「ゆかり」でお好み焼きを食べた。
食べた。お好み焼きを「ゆかり」で。
これで、間違いないはずだ。連れていってくれた出版社の営業の方が、「『ゆかり』でお好み焼き食べたって言っとけば間違いないですよ」とおっしゃってたので、これで間違いないはずだ。とりあえず指示された通り「ゆかり」で食べたと言ったので、これで絶対に間違いはないはず。
多分、教員採用試験とかでも答案用紙に「ゆかりでお好み焼きを食べた」と書けば正解になるのだろう。きっと「ゆかりでお好み焼きを食べなかった」としてしまったら間違い、誤答という扱いになるはず。
よくわからない。
三国志祭では、本の展示即売ブースの中に入って、ひたすら三國無双4猛将伝をプレイしながら時々ご来場の三国志好きな皆様とお話をしたり、サインを書かせていただいたりした。しかしそもそもその場で本を買って下さる方というのはまだ中身を読んでいないわけで、その時点ではその著者のサインが欲しいのかどうなのかよくわかっていなかったのではないかと思う。でも著者が目の前にいるのに、「いや、本だけで別にサインはいらないです」とはさすがに言う勇気は皆さんなかったようなので、有無を言わさずサインをさせてもらった。あはははっ
ちなみに、画家の正子公也さんも時間限定で登場されサイン会を行ってらっしゃったのだが、正子さんの前には長蛇の列ができていた。そしてその時オレの前には列どころか人っ子一人、ノラネコすらいなかったので、ひとりで寂しく三國無双をプレイしていた。寂しさと悲しみで全身が痛くなった。せっかくペインクリニックで注射を打ってもらったばかりなのに……
でも、されど打ち上げで正子さんと、一緒にいらしゃっていた森下翠さんにご挨拶に行ったら、祭の前に既に三国志男を買って下さっていて私は感動しました。三国志男はレビューやブログで三国志マニアにボロクソ書かれていたりするが、やはり一流の人達と言うのは自分が好きな事に対してもパロディやユーモアを受け入れる心の広さが当然のようにあるんだなあとしみじみ思ったのであります。
その後大阪の書店様に挨拶まわりに行き、歓迎していただいたりつれなくされたりしながら(ほとんどは歓迎していただきました)、交通費が出る無職なのをいいことに実家に寄って、だいぶ年取ったムクをいたぶって帰ってきた。
レッドクリフの関係者の方にご招待いただいていたので、そのまま渋谷で降りて、ジョンウー監督の中国映画史上初日興行収入最高記録という、金城武が諸葛孔明を演じる映画レッドクリフの試写会に行って来た。
三国志が映画になったものを見るのが生まれて初めてだったのだが、なんというか、これはもう、なんといっても、なんというか、面白かったです!!
……具体的にネタバレしながら感想を書いたら真剣に怒られそうなので、なにを書いていいかわからない。「面白かったです!」で内容には触れずに乗り切るのが業界の掟なのではないだろうか。細かくネタばらしをしてしまったら業界から消されたりするのではないだろうか。
こういう時は他の人の感想文を見てみるのがいいかもしれない。そうだ。こういう試写会とかに慣れている芸能人の方なら、もっとうまく感想を書く方法を知っているに違いない。ちょっとローラチャンのブログを見てみよう。
http://ameblo.jp/rola-chen/entry-10122543177.html
…………。
やっぱり同じじゃねえかよ。
記者会試すってなんだよ……いいよな外国人は日本語わからないふりしてればブログの校正もしないで済むからっ!!
しかし逆に日本人として中国人の小娘と同じレベルの日本語の感想しか書けないと言うのは情けないものがあるので、ここで一歩踏み込んでみると、個人的にかっこよかった武将は1.趙雲 2.関羽 3.張飛である。硫黄島の手紙から一転して、中村獅童もかっこよかった。かっこよかったなぁ。
いやー、かっこよかったかっこよかったって、これも小学生レベルの感想だなっっ!!
……私は、この映画を見て真実の愛というものを知りました。涙、涙、涙でスクリーンが見えない!!
っていうのもなんかパクリっぽい。
まあ予告編がサイトで見られるので、これでぜひ期待を膨らませてください(ええっ)。
http://redcliff.jp/movie.html
はっきり言って三国志上の赤壁の戦いには劉備軍はあまり絡んでこないのだが、この映画では蜀びいきのミーハーなファンとしては、長坂の戦いから描いてくれているしその後でも関羽張飛趙雲が超活躍していて、戦闘シーンは面白いというより迫力と興奮と感動でじーんと来た。やはり現実的な集団戦の中でも、ところどころでこのように武力90以上の武将がばったばったと敵を薙ぎ倒して行くというのが三国志の醍醐味なのだ!! 素敵!!!
関羽張飛も外見ですぐわかるし、それぞれの戦い方の特徴が発揮されていて「ジョンウーわかってるじゃん!!!」と上から目線で褒めたくなった。三国志を知っていれば、レッドクリフでの趙雲の活躍シーンでは「チョンさま~~!!」と叫びながら涙ちょちょぎれるに違いない。映画が公開されたら、またチョンさま~~と叫びに映画館に一人で行ってみようと思う。友達が出来たら一人じゃなくて一緒に行きたい。しかしこの際、もっとチョンさまや関羽張飛の戦闘シーンを見たかった。2時間全部チョンさま関羽張飛の戦いでもよかったのに。大喬小喬姉妹と結婚したいオレの立場としては、周瑜が小喬とイチャつくシーンは全てカットして欲しかった。もしくは、せめて小喬をもっとブサイクなキャストにしてくれ!! 美人すぎるじゃねえかっ!!! くそっっ!!!
映画の小喬が美人すぎて悔しかった。オレは知ってるんだぞ。本当の赤壁にいた小喬の像がこれだってことを。だからキャストもこれに近いエレファントマン的な女優を選べば良かったのに!! そんな映画見るかよっっ!!!!
こんな小喬じゃオレも別に結婚したくないしな……。
というわけで、ふと気付けばいつの間にか見事な感想を書いたような気がするので、レッドクリフのCMが放映される際には「きゃ~~~っ! チョンさま~~~!! この映画で、真実のチョンさまを知りました。涙、涙、涙でスクリーンが見えない(号泣)!!」というナレーションは是非ともオレにつけさせてほしいと思う。号泣しながら語りたい。
もちろん冗談です。
ともかく早速前売り券を購入し、公開を待ってまた関羽張飛チョンさまの活躍を見に映画館に足を運びたいと思う。小喬も美人でいいんだ。むしろ赤壁で見たジオラマの大喬小喬の記憶の方を消したいから。本当はそうなんだ。強がっていただけなんだ。しかし少林サッカー以来6年越しに愛し続けているヴィッキーチャオも孫尚香で登場するので、正直、小喬と孫尚香どちらをより愛せばいいのか少し困る。
ただよく考えると、レッドクリフをそのまま訳すと「赤い崖」だ。レッドウォールなら、赤壁だ。…………。言ってみただけだ。