片栗粉
人生で初めて、自分の力で片栗粉を購入した。まさか人生史上、自分が自分の意思で片栗粉を買うことがあろうとは、前世のオレでも予想だにしなかったであろう。ちなみに輪廻転生を繰り返して何人も体験してきているが、三国時代はオレは劉禅であった。だからこんなに怠け者に育ったのである。長坂の時の趙雲おじさんの懐は温かかったぜ……
ちなみにその後は小野小町や天皇や将軍やマドンナになり、現在に至っている。きっと今回オレになって生まれてきているのは、休憩という意味なのだろう。来世では内面が無くて無条件で可愛がられるエルモにでもなりたい。もしくはハイパーメディア・クリエーターになりたい。そして車チュー&一泊愛をしたい。
福田葬祭 福田相殺
ということで、片栗粉を買ったはいいが、疑問としては片栗粉があるなら両栗粉もあるのかということだ。片栗粉が片方だけ栗ならば、両サイドとも栗である両栗粉があってもいいだろう。DVDだって一層式と二層式があるのだから。さすがに無栗粉までは求めないけど、片栗粉があって両栗粉が無いのはおかしい。というか、そもそも片栗粉は別に片方が栗でもないんじゃないか?? あの粉をひと粒ずつ顕微鏡で見たとしても、片方が栗になっているというわけではないような気がする。むしろ栗ではなくて粉、両面ともごく普通の粉なので、片栗粉は片栗粉なんかではなく両粉粉(りょうこなこ)という名称をつけるべきではないだろうか。
ちなみに片栗粉を購入していったい何をするかというと、決してオシッコにとろみをつけたらどうなるか実験するというようなやましいことに使うわけではなく、ハッセに意地悪をするわけでもなく、かといって0から食材を揃えて料理などできるわけが無いので、つまりインスタント麻婆豆腐にもうちょっととろみをつけるためだ。インスタントの麻婆は量があまり多くなく、いつもお得な気分になるように水を指示よりも余計に入れてしまうのだが、ところがそうするとビチャビチャンな感じで麻婆豆腐というよりは辛い豆腐スープみたいになる。そこでこの片栗粉が登場するわけだ。しかし、簡単に作れることがウリのインスタント麻婆豆腐も、わざわざ片栗粉を水で溶いて付け足すなどのプラスアルファの作業が加わることによって、面倒くさくなって麻婆豆腐自体を作らなくなってしまった。いちいち片栗粉とか使って頑張れるか。たかがインスタントに!! そんな面倒ならもうこれからはインスタント麻婆豆腐は作るのをやめる。
ハッセというのは小中学校の時の同級生の長谷川くんで、ハッセは片栗粉をビニールなどに入れて、指でつまんで「キュッキュッ」とやるあの音が大嫌いなのだ。他にも彼は雪を踏む音が大嫌いということなので、つまりそんなふうな粉の塊を擦る音を聞くとダメージを受ける人なのである。かくいうオレは、黒板とチョークの組み合わせがダメだ。チョークで黒板に何か書いているシーンを見るだけで鳥肌が立ってくる。さらに、チョークを寝かして太いラインを黒板にキイーーーッとつけるところなど、絶対に直視できず目と耳をふさぐハメになる。こうやって書いてるだけでも既に鳥肌が立っているぞ。うがーーーーっっ!!! あとは、先の潰れて書きづらくなったペンでホワイトボードに書こうとするところもダメ。もうたまらん。世の中から黒板とホワイトボードを無くして欲しい。代わりに砂鉄とかにすればいいんだ。なんか盤面の中に砂鉄が入っていて、磁石のペンでなぞると字が書けるおもちゃったでしょ昔。あれでいいじゃん。あった、ほらほらこれだ。おえかきせんせいだ。
そんなわけで、小学校時代家庭科や理科の実験で片栗粉を持参することがあると、ハッセに向けて片栗粉をキュッキュッとやるとハッセは逃げて行くのだ。そうやって遊んでいたのだ。そんな片栗粉が嫌いな彼も、今は塾の先生をやっているそうだ。まさか片栗粉から逃げていたような男が先生だなんて。今時小学生も胸があるしフェロモンがすごくて、我慢するのが大変だと言っていた。オレだったら我慢しないけどな……
↓喋る犬(英語)